静岡県浜松市の水道民営化が延期になった経緯

静岡県浜松市では水道事業の完全な民営化が検討されましたが、2019年1月末に市長が当面延期とする方針を表明しました。

民営化の計画が本格的にもちあがったのは2010年代後半で、2000年代に市町村合併と政令指定都市への移行で、全国の市町村の中で2番目の面積をもつ巨大な自治体となったことにより、事業の統合と広域化がすすんだこと、老朽化した配管の更新に多額の費用がかかること、人口減少によって料金収入の減少が予想されることなどが背景となっています。静岡県浜松市の水道事業民営化が延期となった理由は簡単に述べると、導入の過程でさまざまな問題が浮上したことと、それを知った住民や地元企業からの根強い反対があったためです。

民営化に関する業務を扱う内閣府の部署にフランスの大手企業の社員が出向していることや、このフランス企業の日本の子会社が設備工事を受注していたことが発覚したほか、財務面の情報開示を求めても全然行われないなど、多くの問題が判明し、報道を通じて住民に広く共有されました。静岡県浜松市で水道事業を営んでいた者たちからの反発は、非常に大きかったといわれています。

なお、浜松市は民営化を完全に撤回したわけではありません。下水については、2018年4月にフランスの大手企業の日本法人を中心としたグループとの契約のもとでコンセッション方式が導入されており、事実上民営化されています。市は上水の方も同じ方式を導入することを諦めておらず、反対する住民による運動は今後も続けられていきます。

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